米菓最大手の亀田製菓が東証1部昇格、国内事業の体質改善が進む

米菓最大手の亀田製菓が東証1部昇格、国内事業の体質改善が進む

米菓最大手の亀田製菓は4月6日、東京証券取引所1部指定銘柄に昇格した。2000年からの継続的な構造改革が功を奏し、業績が順調拡大。前12年3月期(決算発表は5月11日予定)は、震災影響をはねのけ最高純益を更新したと見られる。ただ、菓子を取り巻く環境は厳しさを増す一方で、亀田製菓は一段のコスト削減を急いでいる。

改革に踏み切った契機は、00年3月期の本決算で、創業以来初めて営業赤字(単体)に転落したこと。大きな原因は多数の商品を出したにもかかわらず、売り上げが想定を下回ったことだ。「強いブランドがあるからと、あぐらをかいていた」(亀田製菓)。

尻に火がついた亀田製菓は、約700を数えていた商品数を翌01年には300まで削減。原材料の見直しを行ったほか、和菓子など不採算部門から撤退した。社長は交代、取締役の数も12人から4人に。組織を再編し、その後数年間で約1200人のリストラを余儀なくされた。この荒療治の結果、業績はV字回復。02年3月期には、営業利益(単体)が99年3月期の水準(16億円)以上に改善し17億円となった。09年には、ようやく田中通泰・現社長が「経営改革終了宣言」を出している。

だが、菓子を取り巻く環境はここに来て厳しさを増している。近年、スーパー、コンビニなど小売り各社の自主企画(PB)商品が増え、競争が激化する中、大ヒット商品が生まれにくくなってきた。新商品を出しても、まとまった数量を販売できなければ、工場稼働率が上がらず赤字になってしまう。さらに店頭価格の下落が追い打ちをかけ、菓子メーカーの収益を圧迫。米菓業界では、「雪の宿」などを展開する業界第2位の三幸製菓(本社・新潟市、未上場)が、低価格品を武器にシェアを拡大してきた。

ビジネスの人気記事
トピックボードAD
関連記事
  • 新型コロナ、長期戦の混沌
  • ゴルフとおカネの切っても切れない関係
  • 日本野球の今そこにある危機
  • 意外と知らない「暮らしの水」ウソ?ホント?
トレンドライブラリーAD
人気の動画
日本初、「工場を持たない」EVメーカー誕生の衝撃
日本初、「工場を持たない」EVメーカー誕生の衝撃
面接や説明会で採用者が嫌う「9つのNG質問」
面接や説明会で採用者が嫌う「9つのNG質問」
海外マネー流入!外国人に買われた日本企業20社
海外マネー流入!外国人に買われた日本企業20社
優秀なはずの上司の下で部下が育たない根本理由
優秀なはずの上司の下で部下が育たない根本理由
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
トレンドウォッチAD
生前贈与がダメになる<br>相続の新常識

相続をめぐる環境が激変しています。年110万円まで非課税だった生前贈与が税制改正により認められなくなる可能性も。本特集では相続の基本から、よくあるトラブルと解消法、最新路線価に基づく相続税額、さらに生前贈与の将来動向まで取り上げました。

東洋経済education×ICT