【キーマンズ・インタビュー】アステラス製薬のグローバル人材戦略--中島与志明・アステラス製薬執行役員人事部長に聞く

--合併以降の経営について教えてください。

まず組織を最適化した。たとえば生産部門では両社合わせて19の工場があったが、売却などで11に減らした。また、多角化していた関連事業も売却した。アステラス製薬が発足した05年4月のグローバル社員数は約1万5500人だったが、08年4月に約1万3700人になり、合併に伴う最適化は一定の完成をみた。その直後から本業への積極的投資の段階に入った。以降の社員数はサイエンス軸、地域軸の両面で増加させている。

規模に関して言えば、2005年の合併でMinimum Critical Massを達成し、2008年からはStrategic Midsize Companyというフェーズに入ったと認識している。

--Strategic Midsize Companyとはどんな組織でしょうか?

製薬業界にはファイザー、ジョンソン・エンド・ジョンソンなどの巨人がいる。アステラス製薬は、世界的にはこのようなメガサイズではなくミッドサイズであり、トップと社員の距離が近く、率直な意見交換ができるレベルにある。またこのサイズは各部門のリーダーや担当者がネットワークを構築・維持しやすい。結果、グローバル戦略を共有し、的確に素早く実行することが自律的にできる。それがStrategic Mid-size Companyの勝ちパターンだ。

どのような戦略かは、ホームページ上に「VISION2015」を公開している。これは06年12月に策定したものだが、現在もぶれていない。「VISION2015」の内容を一言でいえば、アステラス製薬は「グローバル・カテゴリー・リーダー」になる、すなわち、現時点では、泌尿器疾患、免疫疾患(移植を含む)および感染症、がん、精神・神経疾患、糖尿病合併症および腎疾患の5カテゴリーの医薬でリーダーになる、ということだ。

--研究開発のグローバル化は進んでいますか?

08年に臨床開発のヘッドクォーターを東京からシカゴに移した。そしてファイザーの新薬開発で顕著な業績を残したスティーブン・ライダー博士を招き、グローバル開発の最高責任者になってもらった。このグローバル開発体制によって、海外でのアステラスブランドが向上し、人材調達を容易にしてくれている。

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