高市早苗前経済安全保障相が自民党総裁選へ3度目の挑戦。初の女性首相誕生となれば画期的かつ歴史的な出来事に

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高市早苗前経済安全保障相は、初の女性首相を目指して自身3度目となる自民党総裁選に挑む。

計5人が争う総裁選で、昨年に決選投票まで進んだ高市氏が着実に足場を固めている。読売新聞が13、14両日に行った世論調査では、最多の29%が高市氏を次期総裁にふさわしいと回答した。昨年の総裁選で3位につけた小泉進次郎農相を中心に争う展開だ。

日本では、国会議員や企業役員に占める女性の割合が低く、政治・経済分野での女性参画で他国に後れを取っている。首相のほか、財務相や日本銀行総裁など重要ポストでも女性が就任したことはない。初の女性首相誕生となれば画期的かつ歴史的な出来事だ。

名古屋大学大学院の武田宏子教授は、日本の女性は伝統的なイメージがついて回るとした上で、「女性首相の誕生は国際的な日本の見方が変化するきっかけになる」と述べた。

世界経済フォーラムが2025年にまとめたジェンダー・ギャップ指数で、日本は148カ国中118位で、主要7カ国(G7)の中で最も低い。構成項目の1つである政治参画は特に低く、世界125位となっている。昨年は日本として過去最高を記録したが、25年は女性閣僚の減少で低下した。

国際議会同盟(IPU)によると、8月時点で衆議院の女性議員比率はわずか15.7%。世界平均(下院)の27.1%、アジア地域平均の22.1%を大きく下回る。

目標とする政治家

保守色が強い高市氏が目標とする政治家は、「鉄の女」と呼ばれた英国のサッチャー元首相。選択的夫婦別姓制度の導入には慎重で、旧姓の通称使用の拡大推進で対応するべきだという立場だ。

女性活躍推進よりも積極財政や経済安全保障政策で知られる高市氏だが、19日の記者会見では自身の看護や介護の経験に言及。「介護や育児、子どもの不登校などで離職する人を減らしたい」と、女性のキャリア継続支援に対する強い思いを語った。

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