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「キハ181系」急勾配に挑んだ特急型気動車の記憶 「しなの」「つばさ」から山陰・四国の列車まで

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前述の通り、キハ181系はまず1968年に「しなの」でデビューし、その後「つばさ」や「やくも」に投入された。いずれも山間部の勾配区間を走る列車である。

初めて走行シーンを撮影したのは1972年、電化完成間近の中央西線を走る特急「しなの」だった。取材の目的はD51形の重連貨物列車だったが、「つばさ」で鮮烈な印象を受けていただけに、当時はまだメインの撮影にしか使わなかったカラーフィルムでキハ181系を捉えようと待ち構えた。

電化直前の中央西線を走るキハ181系の特急「しなの」(撮影:南正時)

D51形は遠くから「バッ、バッバッバッバッバババババ……」と迫力あるブラスト音を響かせてやってくるが、キハ181系はそれよりもかなり遠くから近づいてくるのがわかった。目の前に現れた「しなの」は真っ黒になった屋根上に排煙をブワーっと巻き上げ、すさまじい音を立てて走り去っていった。

山間部を力走する特急「しなの」(撮影:南正時)

時刻表の表紙を飾った「やくも」の1枚

翌年には山陰本線で「やくも」のキハ181系を撮影した。この時は日の出とともに線路際で蒸機を待ち構えたが、時刻表を見ると本命であるC57形の列車の前に浜田発の始発「やくも」がやってくる。D51形牽引の列車を撮影した後、しばらくすると例のエンジン音とともに「やくも」が姿を現した。

山陰本線の折居付近を走るキハ181系の特急「やくも」(撮影:南正時)
【写真】「やくも」で活躍するキハ181系。食堂車を連結した長編成だった
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