悩める資生堂の賭け 禁断の化粧品ネット販売を開始 

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ネットからの誘導にはさらなる秘策も用意

最大の肝であるネットから専門店への顧客誘導にも課題がある。

ネットによる誘導は外食分野では浸透しているものの、化粧品の場合、店舗へ行かなくても目当ての商品は手に入るため、同様の手法が通用するとは限らない。資生堂はサイト開始に先駆け、女性向け情報サイト「オズモール」で約1年間店舗カウンセリング予約の実験を実施。中には「前期比で10%程度利用客が増えた」という専門店もあるが、今のところサイトと専門店のつながりは「検索」と「予約」の域を出ていない。

今後はネット上で収集した顧客の要望などを分析、専門店での店頭サービスの向上につなげるなど「顧客の期待を超えられるような秘策を用意している」(高森常務)という。

ネット販売という新領域を開拓しながら、独自の専門店モデルを維持するにはさらなる工夫が必要だ。

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(撮影:今井康一 =週刊東洋経済2012年4月21日号) 
長瀧 菜摘 東洋経済 記者

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ながたき なつみ / Natsumi Nagataki

​1989年生まれ。兵庫県神戸市出身。中央大学総合政策学部卒。2011年の入社以来、記者として化粧品・トイレタリー、自動車・建設機械などの業界を担当。2014年から東洋経済オンライン編集部、2016年に記者部門に戻り、以降IT・ネット業界を4年半担当。アマゾン、楽天、LINE、メルカリなど国内外大手のほか、スタートアップを幅広く取材。2021年から編集部門にて週刊東洋経済の特集企画などを担当。「すごいベンチャー100」の特集には記者・編集者として6年ほど参画。2023年10月から再び東洋経済オンライン編集部。

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