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機能不全に陥った台湾議会に怒った市民の実態、半年以上にわたり続いた野党議員のリコール運動の顛末

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国民党の支持者にまで罷免支持が広がったのは、国民党自身の深刻な失策に起因する。国民党は罷免制度の濫用を懸念し、罷免に必要な署名数のハードルを上げる法改正さえ検討していたにもかかわらず、報復的罷免を打ち出した。その主張は完全な自己矛盾であり、少数与党の民進党議員を罷免しても実質的な意味はない。

さらに、自らが厳罰化を求めた不正署名で墓穴を掘った。4月には中央選挙管理委員会は、「死亡者による署名や署名偽造の疑い」で計41件を最高検に告発し、国民党の地方支部などへの捜査が本格化した。摘発が国民党側に集中したのは、各地検が党の支部や幹部ぐるみの数千件に及ぶ大量の偽造を示す証拠をつかんだためである。

国民党主席の迷走した言論

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