iPadOS 26がマルチウインウに対応。Mac的ユーザーインターフェース導入とLiquid Glassの採用でデザインを統一した理由

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

実際アメリカなどでは、TikTokなどのクリエイターの中に、PCやMacでなくスマホやタブレットを中心に使う層が出てきている。それはPCやMacを持っていないからではなく、より色々な場所で、すぐにコンテンツを作ってアップロードしたいからであるようだ。

iPadの「クリエイティブ志向」もまた、その流れの中にある。

Macは「キーボード」をより重視

iPadはiPadでありMacではない。そして同時に、Macもまた別の方向へ向かう。

Macで重要になるのはキーボードだ。

Macには「Spotlight」という機能がある。Mac内にあるファイルなどを探すための機能だが、macOS 26ではこれが拡充される。

例えば「アクション」。これはアプリ内の機能を直接呼び出すものだが、ここに自分で「クイックキー」を設定できる。クイックキーはキーワードで機能を呼び出すもの。呼び出したい機能にキーワードを設定すると、Spotlight上でその文字をタイプするだけで呼び出せる。

以下は筆者が「ボイスメモ」で簡単に録音を開始するためのクイックキーだ。「Command」キーと「スペース」キーを同時押ししてSpotlightを呼び出し、自分でクイックキーに設定した「rv」という文字をタイプすると、自動的に「名前をつけて録音を開始」するメニューが出てくる。エンターキーを押して確定、その後に録音データの名前をタイプすれば録音が始まる。

Spotlightに設定したクイックキーを入力すると、アプリの機能がすぐ利用可能に(筆者撮影)

また、クリップボードの「履歴」にも対応した。コピーしたものの内容が残るので、その内容を再度別のところに貼り付け、再利用できる。

クリップボードにコピーした内容の履歴が使えるようになった(筆者撮影)

これらの機能は、キーボードからあまり手を動かさずに作業ができることを狙ったものだ。Macを使う時にはキーボードがつきもの。ならば、Spotlightを軸に操作する方向に舵を切ろう……というのがアップルの狙いである。

そうやって、デザインは似ているがそれぞれの機器に求められる要素を改善していくのが、今年の新OS群の特徴といえるだろう。

西田 宗千佳 フリージャーナリスト

著者をフォローすると、最新記事をメールでお知らせします。右上のボタンからフォローください。

にしだ むねちか / Munechika Nishida

得意ジャンルは、パソコン・デジタルAV・家電、そしてネットワーク関連など「電気かデータが流れるもの全般」。主に、取材記事と個人向け解説記事を担当。朝日新聞、読売新聞、日本経済新聞、『アエラ』『週刊朝日』『週刊現代』『週刊東洋経済』『プレジデント』朝日新聞デジタル、AV WatchASCIIi.jpなどに寄稿するほか、テレビ番組・雑誌などの監修も手がける。著書に『ソニーとアップル』(朝日新聞出版)、『漂流するソニーのDNA プレイステーションで世界と戦った男たち』(講談社)、『スマートテレビ スマートフォン、タブレットの次の戦場』(アスキー新書)、『形なきモノを売る時代 タブレット・スマートフォンが変える勝ち組、負け組 』『電子書籍革命の真実 未来の本 本のミライ』『iPad VS. キンドル 日本を巻き込む電子書籍戦争の舞台裏』(すべてエンターブレイン)、『リアルタイムレポート・デジタル教科書のゆくえ』(TAC出版)、『知らないとヤバイ! クラウドとプラットフォームでいま何が起きているのか?』(共著、徳間書店)、『災害時 ケータイ&ネット活用BOOK 「つながらない!」とき、どうするか?』(共著、朝日新聞出版)などがある。

この著者の記事一覧はこちら
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

関連記事
トピックボードAD
ビジネスの人気記事