「え、松潤がやるの!?」と原作ファンは驚いたが…日曜劇場「19番目のカルテ」松本潤が“意外とハマり役”なワケ

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大注目のドラマ第1話は、TVerの再生数が300万回を突破するなど好調だ。

話題の第1話で描かれたのは、悲惨な体の痛みを訴えるも数々の病院をたらい回しにされてきた女性の苦悩だ。女性は徳重の元でやっと線維筋痛症(せんいきんつうしょう)と診断され、その長い闘いに一端の終止符を打った。

ドラマ放送後、SNSには実際に線維筋痛症と闘っている人たちの経験談も数多く寄せられた。当事者たちからは「わたしも病名がつくまで時間がかかった」「線維筋痛症を取り上げてもらえて嬉しい」との声が。

また、実際に総合診療医としていて勤務している医師たちからも、本作が注目されたことへの喜びの声が寄せられている。

理解が得難い病気を、徳重の見事な手腕によって浮き彫りにする。それにより、それらの病名が広く周知される。ドラマをきっかけに当事者の声が掬いあげられていく様子に、本作がドラマ化されたことの意義を強く感じた。

好感触の裏で、原作との温度感の違いに戸惑いも

一方で、ドラマならではの緊張感やシリアスな雰囲気に戸惑うファンもいる。

ある種リアリティのある「静」の空気をまとう原作に対して、ドラマでは映像作品ならではの華やかな「動」の演出が施されているのだ。

線維筋痛症患者のエピソードは、原作と比較するとドラマでは驚くほど掘り下げられていた。わたしも「原作では診察室で終えられたあの話が、ここまで見せ方を変えることができるのか」と驚いたひとりだ。なお、言うまでもないが、この場合の驚きは、ポジティブな意味での驚きであった。

両者を見比べると、良い意味で違いを感じられるだろう。ドラマファンは、ぜひ原作漫画もチェックしてみてほしい。

ドラマならではの表現の中に、原作の雰囲気・テーマがどう継承されていくのか。今後も注目していきたい。

あまみん マンガ原作専門のドラマレビュアー

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あまみん / Amamin

1985年生まれ。文房具商社での営業勤務を経て、2019年よりマンガレビューを手掛けるwebライターとして活動を開始。2021年からは編集プロダクション「ネゴト」に所属、マンガレビュアーとして活動の幅を広げる。2024年よりダ・ヴィンチWebにて、編集担当としてオリジナルマンガの連載に携わる。すきなマンガのジャンルはコミックエッセイ。

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