JR貨物、ライバル「自動運転トラック」と連携の背景 関東―関西間の高速道路で国内初の商用運行開始

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6月23日、隅田川駅構内で貨物列車から自動運転トラックにコンテナを載せ替える様子が報道陣に公開された。貨車には10トントラックの荷棚とほぼ同サイズの31フィート大型コンテナが載せられている。トップリフターと呼ばれる大型のフォークリフトが貨車に近づき、スプレッダーがコンテナをわしづかみにすると、バックで入ってきたT2の自動運転トラックの荷台に載せた。載せ替えはあっという間に終わった。

もっとも、トップリフターがない貨物駅もある。集荷先や配送先、あるいは手動運転トラックと自動運転トラックの荷物積み替え拠点でもトップリフターがないこともある。その場合、コンテナを荷台から取り外すことは難しく、荷物の積み降ろしの間、トラックドライバーが待機する必要がある。あまり効率的とはいえない。

JR貨物 自動運転トラック 実証実験
トップリフター(左)でコンテナを貨車から自動運転トラックに載せ替える(記者撮影)

特殊コンテナ開発で積み替え効率化

そこで開発されたのが「スワップボディコンテナ」という特殊なコンテナだ。荷台から支持脚を出して自立させることで、車両から分離できるため、荷物の積み下ろし時にトラックが待機している必要がなく、すぐに次の輸送に移行できるので、ドライバーの長時間労働が是正され、トラックの稼働率も向上する。

スワップボディコンテナ
支持脚を出して自立できる「スワップボディコンテナ」。貨物列車と自動運転トラックの両方に対応できるタイプを開発した(記者撮影)

ただ、既存のスワップボディコンテナはT2のトラックには荷重を支える位置が異なるなど、そのまま積載できないため、JR貨物とT2が貨物列車と自動運転トラックの両方に積載が可能なスワップボディコンテナを共同開発した。

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