いきなり今年後半の「超重要な1週間」を迎えた日経平均株価、もし株価が下がったらどうすればいいのか?

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「上値は真空状態」と記した理由は、主に需給だ。昨年の史上最高値4万2224円をピークにした同年の4万円台の「立ち合い日数」はわずか13日間にすぎない。またこのときの東証プライム市場の売買高の合計も約223億株で、1日平均17億株と、高値で盛り上がった割には意外に少ない。

しかもその4万円台で買った投資家の持ち株が、今年4月のトランプ関税ショックで3万1136円まで下げた大波乱を通過して、どれだけ残っているだろうか。「ロスカット」や、戻る過程での「やれやれ売り」で、多くは処分されたと考えられる。つまり4万円以上で「待ちかまえている」売り物はほとんどないということだ。

ただ、これをもって市場では「真空状態」と言っているが、大量の「ロスカット」や「やれやれ売り」を受け止めた(買った)投資家も当然いる。「日経平均4万円以上」は、待ちかまえている売り物はほとんどなくとも、安値を買った投資家の「利益確定売り」が大量に出るゾーンでもあるのだ。「真空状態」だからと言って、自動的に上がるわけではなく、今度は利益確定売りを受け止めて行かなければならない。

売りたい投資家の「利益確定3つの基準」とは?

では、その利益確定売りが出るタイミングはどこか。買い方投資家の多くが今、最も重要な基準にしているのは移動平均線だろう。

言うまでもなく、移動平均線は買い方投資家の「買いコスト」であり、「移動平均乖離率」はその利益の額(比率)を表す。代表的な移動平均線は5日・25日・75日・200日とあるが、多くの一般投資家は25日移動平均線を使っている。デイトレーダーが使う5日移動平均線はなじめず、売り買いせめぎ合いのポイントでは75・200日移動平均はやや長すぎて使えないからだ。

だが売りが少ないのだから、4万円前後でのせめぎ合いは買い方投資家の天下だ。この利食いタイミングで使われるのが、25日移動平均との3つの乖離率「3・5・7%」である。もう少し具体的に言えば、25日移動平均線からの乖離率+3%で「少し利食い」、+5%で「半分利食い」、+7%で「安い値段で買った一定の「たね玉(ぎょく)」だけ残して、後は全部利食い」と言ったところだ。

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