「近所の中学生と文通中」と明かした所ジョージ、「カンペは絶対に見ない」「大江健三郎氏も太鼓判」など、独特な“すごさ”に迫ってみた
そして、カメラがスタジオに戻ってきたとき、所さんがひと言「す・ご・い・で・す・ネッ」(自身が流行させ、1984年に第1回新語・流行語大賞で大衆賞を受賞)なんて言うだけで、場の空気が一瞬で和む。ときにゲストが白熱しすぎたり、ゲスト同士が険悪な雰囲気になったりしても、その空気を一瞬で元に戻すチカラを持っているのです。
所さんは、この「和やかなスタジオの雰囲気」が、そのまま視聴者に伝わると考えているのでしょう。
すごいトコロ2 本番中に「カンペ」を見ない
『アタック25』『クイズタイムショック』など、何度もクイズ番組に出演し、クイズ仲間の応援でもスタジオに行っている私は、司会者が番組の進行中、いかに何度も、番組スタッフが出すカンペを見ているかを目撃しています。
カンペの内容は、それこそ、司会者にそのまま読んでもらいたい内容もあれば、「そろそろVTRへ」「(ゲストの)〇〇さんに(話題を)振って」など、番組の進行にかかわることなど。
カンペが出ると、すぐにその指示に従う司会者もいれば、カンペを見たうえで、無視して独自の進行を続ける司会者もいて、そのあたりは人それぞれ(なかには、「巻き」が入っても、ずっとしゃべり続けるお笑い系のMCも……)。
では、所さんはどっちなのかというと、そのどちらでもなく、そもそも、本番中にはカンペを見ないのです。
あるテレビ番組で、「僕は(司会をしているとき)カンペは絶対に見ない」と発言し、周りからその理由を聞かれた所さんは、こう答えています。
「視聴者が、“あっ、この司会者、カンペを読んでる”って思った瞬間に、何か大事なものが失われると思うから」
別のインタビューでは、「カンペに書かれているとおりにやるだけなら、別の人が司会をやればいい」とまで言っています。
また、カンペの他に、番組のゲストの数にもこだわりがあり、「ゲストは少人数で、1人ひとりの持ち味を生かせるようにしたい」と。
ひな壇に人が何人いても回してしまう明石家さんまさんとは正反対の芸。カンペなしの「自然な会話」「自然な流れ」を大切にする所さんの真骨頂です。
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