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ソフトバンクもついに「空飛ぶ基地局」実現へ。大手4社が挑む「空からつながる携帯」の激戦

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  • 石井 徹 モバイル・ITライター

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ソフトバンクが導入するSceye社のHAPS機体(Sceye社提供)
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地上20キロメートルの成層圏に、巨大な無人飛行船が浮かぶ。全長65メートルのこの無人機は、携帯電話の基地局として機能し、直径200キロメートルという東京都がすっぽり入るほどの範囲に電波を届ける。ソフトバンクが6月28日に発表したHAPS(High Altitude Platform Station、成層圏通信プラットフォーム)は、2026年のプレ商用サービス開始を目指す「空飛ぶ基地局」だ。

ソフトバンクは以前から飛行機型でのHAPSの提供を模索していたが、飛行船型の導入により、当初計画より3年程度前倒しでのサービス開始が可能になったという。この「空飛ぶ基地局」の実現に向けて、同社はアメリカのSceye(スカイ)社に約1500万ドル(約22億4000万円)を出資し、日本での独占展開契約を締結した。

実は携帯大手4社はこぞって「空」を目指している。6G時代を見据えた世界的な潮流でもあり、地上の基地局だけでは実現できない新たな通信インフラの構築が始まっている。

なぜ通信各社は「空」を目指すのか

大手4社が空からの通信に巨額投資する背景には、6G時代を見据えた世界的な競争がある。国際電気通信連合(ITU)は、6Gの要件に「空・海・宇宙を含む100%のカバレッジ」を掲げており、NTN(非地上系ネットワーク)は次世代通信の必須要素となっている。

日本固有の事情もある。国土の約40%が「圏外」のまま残されており、基地局1基あたりの投資額は都市部の10倍以上に膨らむ山間部では、従来型の整備は限界に達している。さらに、2024年の能登半島地震では基地局の復旧に2カ月以上を要した地域もあり、災害時の通信確保が急務となっている。

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