ソフトバンクもついに「空飛ぶ基地局」実現へ。大手4社が挑む「空からつながる携帯」の激戦

さらに、上空での通信需要が本格化している。インプレス総合研究所によると、国内ドローン市場は2030年度に1兆円を超えると予測されている。特に物流分野では、2025年度以降の本格的な市場立ち上がりが見込まれる。ドローンや空飛ぶクルマなど、上空を移動するモビリティへの安定した通信提供は、次世代の社会インフラとして不可欠になっている。
先行するKDDI、追いかける3社
この分野で最も先行しているのはKDDIだ。同社は今年4月、イーロン・マスク氏率いるSpaceX社の低軌道衛星を使った「au Starlink Direct」の提供を開始した。専用端末は不要で、既存のスマートフォンがそのまま衛星と直接通信できる。現時点ではSMS(ショートメッセージ)の送受信が中心だが、auユーザーなら追加料金なしで利用できる。
「空が見えればどこでもつながる」というキャッチフレーズ通り、登山やマリンスポーツなどのアウトドア活動中でも緊急連絡が可能になった。対応機種は約600万台に上る。

この動きに他社も追随している。NTTグループは衛星とHAPSの両方を推進している。ドコモはAmazon Project Kuiperとの提携で2026年夏の衛星直接通信を目指す一方、グループ企業のSpace Compassを中心にエアバス系のAALTO社へ最大1億ドルを出資し、2026年度内のHAPS商用化を進めている。前田義晃社長は「災害対策は衛星だけでは不十分」として、複数の選択肢確保にこだわる。
AALTOが開発する「Zephyr」は、太陽光発電で飛行する飛行機型のHAPSで、2022年に64日間の連続飛行を達成した実績を持つ。すでに高い技術力を証明している。

楽天はAST SpaceMobileへの出資で、2026年第4四半期に「Rakuten最強衛星サービス」の提供を目指している。2023年4月には世界初の低軌道衛星と市販スマートフォンの直接通信による音声通話試験に成功した実績を持つ。
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