携帯5社が相互接続する「JAPANローミング」開始、災害時でも通信を確保する新基盤の実力と"発動まで数時間"という最大の弱点

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発表会
携帯大手5社とTCAが共同で「JAPANローミング」の開始を発表した(写真:筆者撮影)
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地震で自宅が停電し、スマートフォンの画面に「圏外」と表示される。家族に連絡を取りたいのに、電波が届かない。2024年1月の能登半島地震では、こうした状況が広範囲で発生した。

4月1日から、こうした「圏外」の不安を和らげるサービスが始まる。NTTドコモ、KDDIと沖縄セルラー電話(au)、ソフトバンク、楽天モバイルの携帯大手5社が共同で提供する「JAPANローミング」だ。大規模な災害や通信障害が起きたとき、自分が契約している携帯会社の電波がつながらなくても、他社の電波を借りて通話やデータ通信ができる仕組みである。

各担当者
発表会にはTCA、NTTドコモ、KDDI、ソフトバンク、楽天モバイルの担当者が出席した(写真:筆者撮影)

そもそも「ローミング」とは何か

海外旅行の経験がある人なら、「データローミング」という言葉を目にしたことがあるかもしれない。日本の携帯会社と契約したまま、渡航先の現地キャリアの電波を使って通信できるサービスだ。

JAPANローミングは、この仕組みを国内の非常時に応用したものである。ふだんはドコモの電波だけを使っているスマートフォンが、災害時にはauやソフトバンクの電波もつかめるようになる。逆もしかりだ。携帯5社が互いの電波網を開放し合うことで、1社の基地局が倒れても、別の会社の基地局が生きていれば通信できる。

提供方式
契約している携帯会社の設備が被災した場合、他社のネットワークに切り替えて通信を確保する(写真:NTTドコモ)

ただし平常時には使えない。あくまで大規模災害や大規模障害が発生し、5社間の協議を経て「発動」された場合に限られる。台風で一部の基地局が止まった程度では提供されない可能性がある。

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