今回のベンテイガ・スピードは、W12搭載時代にもラインナップされていた同名モデルの後継にあたる。
エンジンは4リッターV型8気筒に、大きめのターボチャージャーを装着。駆動用モーターは持たない。
「意外でしたか? たしかに多くのジャーナリストからも、『PHEVにしなかった理由はなにか?』と質問を浴びせかけられました」
「コンチネンタルGT」シリーズ、「フライングスパー」、それにベンテイガと、いまベントレーのラインナップ開発を統括する本社のクリス・コール氏は、ビッグスカイで、インタビューに応えてくれた。

「ベンテイガ・スピードは、スポーティな走りを追求したモデルです。そのため、ボディの剛性やサスペンションやステアリングなどとともに、軽量化が重要です。従来の12気筒のベンテイガ・スピードに対して、今回のV8モデルは約100キロ軽量化しています。プラグインハイブリッドにしなかったことで、200キロ軽量化しているのです」
ひと昔前のスーパーカーに匹敵する速さ
車体は、5144mmの全長に2995mmのホイールベースをもつ、余裕あるサイズ。
排気量3996ccのエンジンは、478kWの最高出力と850Nmの最大トルクを発揮し、全輪駆動システムでもって2470kgの車体を加速させる。
この重量ながら、静止から時速100kmまでの加速に3.6秒しかかからない。ひと昔前のフェラーリやランボルギーニの数値である。
電子制御技術でトランスミッションやサスペンションやブレーキをコントロールし、最適な(場合によっては最大の)駆動力が発揮できるような設定だ。

実際にベンテイガ・スピードは速い。
あいにくビッグスカイ周辺の一般道は、木材を満載した大型トラックとかキャンパーを引いたSUVとかで常に混んでいたので、おとなしい運転に終始せざるをえなかった。
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