遠景動力の前身は、日本の日産自動車とNECなどの合弁会社だったオートモーティブエナジーサプライだ。遠景科技集団は2019年、オートモーティブエナジーサプライの株式の80%を買収して電池事業に本格参入した。残り20%の株式は現在も日産が保有している。

フランスでの工場建設プロジェクトは2021年6月、ルノーが発表したEVの設計と生産をフランス国内で行う戦略とともに始動した。この時にルノーは、(車載電池の)提携パートナーとして遠景動力およびフランスの電池スタートアップのヴェルコールを選択した。
欧州の金融機関が建設支援
ルノーの説明によれば、遠景動力の工場建設地はルノーのEV組み立て拠点であるドゥエー工場、モブージュ工場、リュイッツ工場へのアクセスのよさなどを考慮して決定された。

遠景動力がギガファクトリーで生産した車載電池は、ルノーの新型EV「ルノー5 E-Techエレクトリック」を含む次世代EV群に搭載される。遠景動力は2030年にかけて、工場の年間生産能力を24~30GWhに引き上げる計画だ。
同工場の建設プロジェクトは、フランスおよびヨーロッパの複数の金融機関が資金面からサポートした。例えば欧州連合(EU)の金融機関である欧州投資銀行(EIB)は2023年、総額4億5000万ユーロ(約735億円)の融資を提供した。
(財新記者:蘆羽桐)
※原文の配信は6月4日
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