【産業天気図・証券業(ネット専業)】相場次第だが07年度は回復基調

ネット専業証券の07年度収益は「晴れ」を予想している。総じて相場が冴えなかった06年度は、後半になって尻上がりに売買が回復したが、前期比では減益決算が相次ぎそう。続く07年度は株式相場の回復次第だが、06年度第4四半期並みの業況が続けば、通期で増益を確保できよう。
 06年度にも見られたように、最大のリスク要因は相場の低迷だ。特に今年2月末の世界同時株安以降、世界的に株式相場が不安定になっており、相場の低迷は株式委託手数料収入に依存するネット専業証券を直撃する。
 個別に見ると、SBIイー・トレード証券<8701.JQ>は手数料引き下げ競争に一服感。シェア確保に成功しており、相場が回復すれば相応の手数料収入が見込める。韓国子会社は好調を持続しており、収益に貢献している。
 松井証券<8628.東証>は、今夏スタートする私設取引市場の寄与度が未知数。先行するカブドットコム証券<8703.東証>の夜間取引市場は低迷を続けており、同列に比較できないものの、収益面でプラスに働くとは見込みにくい。
 マネックス・ビーンズ・ホールディングス<8698.東証>は、大株主である日興コーディアルグループ<8603.東証>が不正会計問題を起こしたが、その影響は不透明。東証が上場維持の結論を出し、米シティグループも資金支援とTOBを表明したため、資金面での不安はなくなったが、シティがマネックスをどう位置付けるかによっては、資本面で影響が出てこよう。
 カブドットコム証券<8703.東証>は、TOBで40%超の株式取得を目指す三菱東京UFJ銀行とのシナジー効果をどこまで出せるかが注目点。同行を含む三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306.東証>はリテール強化を課題の一つに掲げており、松井証券とも資本・業務提携を模索している。仮に松井へ出資することになれば、カブドットコム証券との関係整理がテーマになろう。
【山田徹也記者】


(株)東洋経済新報社 会社四季報速報プラス編集部

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