シャープ・片山社長が事実上の引責辞任、交代会見の詳報

現会長の町田は07年に会長に就任したときからなるべく早いタイミングで会長をやめると公言してきた。すでに在任期間が5年ということもあり、町田からも新体制で取り組むこのタイミングで会長を退く意向を伝えられた。

--奥田氏を新社長に選んだ理由は。

片山:奥田を一言で表現すると、「現場に詳しい実務家」。AVシステム本部長としてAQUOSを世界ブランドに育てたほか、海外調達、生産、販売、他社との提携を担当してきた。新興国を含めた海外でマーケティングからオペレーションまで10数年間、第一線で経験を積んできた人物は、彼のほかに見当たらない。当社の新たな成長には事業構造の見直しとグローバルで戦える仕組みづくりが不可欠であり、その指揮をとるのに最適な人物だと判断した。人柄も非常に誠実である。

--奥田社長が考える自身の実績とウリは何か。

奥田:マレーシア法人にいた当時、グローバルに部材を調達し世界の拠点に供給するIPOの仕組みをシャープに初めて導入した。海外拠点の統合や新しい拠点づくりにもかかわった。最近ではブラジルに販社を作ったり、インド拠点の機能統合に携わったりという仕事をしている。

私のウリは現場主義。常に現場に入って仕事をする、社員のモチベーションを高めるということに関しては率先垂範してやってきたと思っている。最近もインドを複数回訪れたが、インドは27州ごとに言葉も違い、宗教もさまざま。マス広告よりも口コミによる人海戦術のほうが効果的であることなど、現場に行かないとわからない知見を得た。

--奥田常務はどのように打診をされたか。新社長としての意気込みは。

奥田:3月のはじめに「次を頼む」と片山社長から打診された。驚きのあまり言葉を失い、本当に自分ができるかどうかずいぶん悩んだが、「シャープの成長にはビジネスモデルの変革とグローバルで戦う仕組みづくりが不可欠だ。私もバックアップするから思い切ってやれ」という言葉をかけられ、社長就任を決断した。これまで自分は国内外のさまざまな部署で、現場に入り込み社員の創意を引き出してきた。その姿勢を新社長になっても心がけていきたい。

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