無印良品が旧小学校を宿泊施設に! 遊休不動産を活用して地域の暮らしを体験できる「MUJI BASE」 千葉「MUJI BASE OIKAWA」レポート

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昔懐かしい音楽室はそのままの姿で。小学校で使われていたピアノや木琴を含む楽器を自由に演奏することができる(写真撮影/土屋比呂夫)
施設内では養蜂も行われている。校舎の一角からは、窓越しに巣箱の様子を至近距離で観察することができる。希望者向けに、養蜂家による解説付きのワークショップも開催(写真撮影/土屋比呂夫)

さらに、現在、農業体験ができる菜園を整備中。今後の展望として、MUJI BASE OIKAWAでは「地域体験型宿泊施設」としてのプログラムをさらに充実させていきたいという考えがあります。

「例えば、大多喜町では放置竹林の整備を進めることで、春に美味しいタケノコが採れる環境づくりに取り組んでいます。そうした活動に宿泊者が実際に関わることができるような体験プログラムや、都会から来た人に、畑を荒らす野生動物による被害の実態と向き合う機会を提供したいと考えています。

単に“収穫を楽しむ”だけではなく、その背景にある自然環境の管理や整備の大切さまでを含めて学べる、地域に根差した体験プログラムを構想中です」(野村さん)

「MUJI BASE OIKAWA」は三例目

実は、「MUJI BASE OIKAWA」は、良品計画が展開するMUJI BASEプロジェクトの三例目にあたります。

このプロジェクトについて、ソーシャルグッド事業部 MUJI STAY担当課長 廣川剛史(ひろかわ・たけし)さんに伺いました。

「MUJI BASEは、『もし自分の家のような場所が日本各地にあったら、どんなライフスタイルが生まれるか』という発想から始まっています。ビジネスホテルのようにフォーマットが決まったものを全国に展開するのではなく、それぞれの地域に合った暮らし方をデザインすることが根幹にあります」(廣川さん)

MUJI BASEは、「地域の溶け込むもうひとつのくらし」を提案するMUJISTAYの取り組みの1つ(画像提供/良品計画)

MUJI BASEでは、地域に眠る遊休不動産や、その土地に根差した文化・暮らしの知恵・体験価値を活かすことを重視しています。

「私たちは、生活雑貨からスタートした企業として、一般的なホテルや旅館が提供する“非日常”とは異なる価値を大切にしています。3つの地域に展開するMUJI BASEでは、日常の延長として、その土地での暮らしを体験していただくこと、自分の家にいるような安心感や心地よさを、旅先でも感じてもらえる空間づくりを行っています」(廣川さん)

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