無印良品が旧小学校を宿泊施設に! 遊休不動産を活用して地域の暮らしを体験できる「MUJI BASE」 千葉「MUJI BASE OIKAWA」レポート
その後、野村さんは地域住民や元校長先生などに直接話を聞きながら、日々の暮らしの中での困りごとやニーズを丁寧に拾い上げ、施設のサービス内容に反映していきました。

かつて保健室だったスペースは、現在コインランドリーとして活用されています。このコインランドリーは、野村さんにとって特に思い入れのある施設の1つ。やや意外に思えるかもしれませんが、そこには深い思いが込められていました。


地域の暮らしに本当に必要なものを模索
「この施設は宿泊機能がメインですが、宿泊者だけが利用する場所にしてしまうと、地域の方々からは縁遠い存在になってしまいます。無印良品は“日用品を扱う会社”として、日々の生活に寄り添いたいという想いがあります。売店の設置に加え、地域の暮らしに本当に必要なものを模索してきました。
その中で注目したのが、老川地区にこれまで存在しなかった『コインランドリー』です。コンビニと同様、生活インフラとして必要なものであり、特に田舎も“乾燥機”へのニーズは高い。実際、住民の方が洗濯のために30分かけて街の中心部まで通っているケースもありました」(野村さん)
そうした背景から設置されたコインランドリーは、地域に根差した存在へと成長。「地域の方から最も感謝されているのは、もしかしたらこのコインランドリーかもしれません」と野村さんが語るほど、日常に欠かせない場となっています。


