無印良品が旧小学校を宿泊施設に! 遊休不動産を活用して地域の暮らしを体験できる「MUJI BASE」 千葉「MUJI BASE OIKAWA」レポート

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その後、野村さんは地域住民や元校長先生などに直接話を聞きながら、日々の暮らしの中での困りごとやニーズを丁寧に拾い上げ、施設のサービス内容に反映していきました。

地元のお米農家の声を活かし、地域産米のブランド力を高める取り組みとして、カレーをもっとおいしく食べるためのお米「プリンセスサリー」を開発(写真撮影/土屋比呂夫)

かつて保健室だったスペースは、現在コインランドリーとして活用されています。このコインランドリーは、野村さんにとって特に思い入れのある施設の1つ。やや意外に思えるかもしれませんが、そこには深い思いが込められていました。

取材の日にも、赤ちゃんを抱いたお母さんが洗濯機を回している姿が見られた(写真撮影/土屋比呂夫)
一角に設けられた休憩スペース(写真撮影/土屋比呂夫)

地域の暮らしに本当に必要なものを模索

「この施設は宿泊機能がメインですが、宿泊者だけが利用する場所にしてしまうと、地域の方々からは縁遠い存在になってしまいます。無印良品は“日用品を扱う会社”として、日々の生活に寄り添いたいという想いがあります。売店の設置に加え、地域の暮らしに本当に必要なものを模索してきました。

その中で注目したのが、老川地区にこれまで存在しなかった『コインランドリー』です。コンビニと同様、生活インフラとして必要なものであり、特に田舎も“乾燥機”へのニーズは高い。実際、住民の方が洗濯のために30分かけて街の中心部まで通っているケースもありました」(野村さん)

そうした背景から設置されたコインランドリーは、地域に根差した存在へと成長。「地域の方から最も感謝されているのは、もしかしたらこのコインランドリーかもしれません」と野村さんが語るほど、日常に欠かせない場となっています。

多目的ホール。コワーキングスペースを利用していた人の結婚式を催したことも。アイドルのミュージックビデオに使われたことからファンの聖地にもなっているという(写真撮影/土屋比呂夫)
多目的ホールの2階部分は図書室に(写真撮影/土屋比呂夫)
レトロ感のある非売品のジャンボ絵本(写真撮影/土屋比呂夫)
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