HSBC会長、年内に退任へ―2017年からの任期に幕 数多くの困難を乗り越える

英HSBCホールディングスのマーク・タッカー会長は1日、年内に退任すると発表した。同氏は8年にわたる任期中、3度のCEO交代、主要株主との対立、米国政府による公然の批判など、数多くの困難を乗り越えてきた。
タッカー氏は声明を発表し、2017年に会長に就任して以来、欧州最大手のHSBCが成長するための「堅固な基盤」が築かれたと述べ、今後数年間で事業が「さらに強化されていく」と期待していると述べた。同銀は、7カ月以内に後任を任命する方針だ。
後任探しは、HSBCのシニア独立取締役であるアン・ゴッドベアー氏が主導している。ゴッドベアー氏は「取締役会は、最適な候補者を特定するための徹底したプロセスを進めている」と述べた。
タッカー氏の在任中、HSBCはアジアの主要市場へのシフトを加速させるため、2度に渡り事業の大規模な再編を行い、欧米での事業を縮小するなどの根本的な変革を推進した。
HSBCの会長職は、世界の金融界で最も重要な役職の一つとされる。同社は伝統的に、内部昇格で会長職を任命してきたが、タッカー氏が2017年に就任し、この慣行は終了した。
著者:Harry Wilson
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