JR東日本が公式回答「新幹線大爆破」なぜ協力? 決め手はスケジュール?内容には口を出したのか

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質問3)ストーリーにはどの程度かかわっているのでしょうか。

回答「創作物であるため、基本的には弊社から何かを申し上げる性質のものではないと考えております。しかしながら、特に現実と異なる部分に関する事実などにつきましては、適宜弊社の担当者よりお知らせを行いました」

劇中、爆発を回避するための試みがいくつも行われているが、どの部分をどのくらいJR東日本がアドバイスしたかと想像しながら見るのも楽しそうだ。もし、これはリアルだと感じる部分があれば、そこはJR東日本がしっかりとアドバイスしていたのかもしれない。

質問4)映画に登場するJR東日本の社員たちが「鉄道人」として全員格好よく描かれています。映画での描かれ方について感想をお願いしたいです。

回答「弊社の施設内で撮影を行うためには、施設ごとに安全講習のようなものが数多くありますが、関係者のみなさまにおかれましては、いずれの場面においても真摯に向き合ってくださいました。そのような関係者のみなさまのご姿勢が、作品中にも表れているのではないかと考えております」

新幹線大爆破 場面カット 細田車掌
『新幹線大爆破』の一シーン、細田佳央太さんが演じる車掌(写真:Netflix映画『新幹線大爆破』)

事前の講習が生んだリアリティ

イベントで車掌役の細田氏が述べたように、スタッフたちは撮影前にJR東日本の社員から講習を受けている。質問2の回答にもあったとおり、スケジュールの調整などに時間がかかっているが、おそらく、そこには事前に講習を受けるといったことも含まれていたのだろう。JR東日本の社員が普段から身につけている安全に対する心構えを撮影スタッフや俳優たちはしっかりと学んだ。だからこそ、まるで本物の鉄道人のように描かれたというわけだ。

新幹線大爆破 イベント 檀上
『新幹線大爆破』配信前のイベントで作品について語る監督と出演者たち(撮影:尾形文繁)
【写真をもっと見る】配信前に開かれた記念イベントでの監督と出演者たち。映画ではそれぞれどんな役を演じた?作中のシーンも合わせて紹介

繰り返し視聴できるのはネットフリックスの大きな強みである。1回目の視聴ではストーリーや迫力あるVFXを楽しんだら、2回目は南田氏のアドバイスに従って新幹線に感情移入し、3回目は鉄道人の所作を意識して視聴するとったように、繰り返し視聴すれば、そのたびに新たな発見がありそうだ。

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大坂 直樹 東洋経済 記者

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おおさか なおき / Naoki Osaka

1963年函館生まれ埼玉育ち。早稲田大学政治経済学部政治学科卒。生命保険会社の国際部やブリュッセル駐在の後、2000年東洋経済新報社入社。週刊東洋経済副編集長、会社四季報副編集長を経て東洋経済オンライン「鉄道最前線」を立ち上げる。製造業から小売業まで幅広い取材経験を基に現在は鉄道業界の記事を積極的に執筆。JR全線完乗。日本証券アナリスト協会検定会員。国際公認投資アナリスト。東京五輪・パラにボランティア参加。プレスチームの一員として国内外の報道対応に奔走したのは貴重な経験。

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