大阪モノレール「車両検査」普通の電車とは大違い 引退間近の1000系04編成のメンテナンスに密着

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「この検査は『周期検査』と呼んでいるものです。鉄道車両の検査には、法律で定められたものがいくつかあり、その中に3カ月を超えない範囲で行う『状態・機能検査』というものがあります。周期検査はその間、30~40日おきに行っている自主的な検査です」

教えてくれたのは、同社技術部の小田正憲(こだ・まさのり)さん。入社以来、後述する1000系の増備車から3000系までのほとんどの車両設計に携わってきた“モノレールのプロ”だ。

「周期検査は、タイヤやモーターの目視点検や摩耗部品をチェックするのが主な内容です。タイヤの場合、内圧や溝の状態などを測定し、異状があれば調整や交換の手配をします」(小田さん)

「一般的な鉄道車両」との違いは?

一般的な鉄道車両と違い、モノレールはタイヤで走行する。タイヤ内の空気(正確には窒素が充填されている)が漏れることはほぼないが、外気温が高くなると空気が膨張してタイヤの内圧が高くなるため、空気を抜いて内圧を一定値に保つという。

「逆に、秋から冬にかけては外気温が下がって空気が収縮するため、空気を入れるという作業が必要になります」(小田さん)

大阪モノレール 1000系 台車
台車部分のカバーを開けた様子。上部に走行輪、下部左右に案内輪が見える(撮影:伊原薫)
【写真の続き】普段は見ることができない「モノレールの裏側」。縦方向に走行輪、横方向に案内輪が取り付けられている。周期検査ではタイヤの残厚も確認する
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