コロンビアは日本にとって重要な拠点になる、EPA協議は年央にも開始したい--オルギン外相に聞く
--コロンビアの経済発展において、アジアとの連携強化の意義は。
アジアは巨大な大陸で、多くの国では目覚ましい経済成長が続いている。ラテンアメリカ諸国の多くはこれまで欧州諸国との関係強化を重視してきており、コロンビアも同様だったが、これからはさらに多くの国と関係を深めたい。アジアにおいてはメキシコやチリの存在感が強いように思うが、今後はコロンビアもより親密な関係を築きたいと考えている。
--コロンビアの2011年の国内総生産(GDP)は前年比約5%増(速報値)と、順調な経済成長が続いているように見える。安定的な成長ができるようになった理由は。
2000~09年における治安改善対策が功を奏した。治安が徐々に改善してきたことで、より多くの地域に行くことができ、新たな資源など可能性を“発見”できるようになった。
その成果の1つが石油産業で、今や1日当たり100万バレル程度生産できる。もう1つは鉱業だ。やはりこれまで治安上の理由で行けなかった土地を開拓できるようになり、今後はこの分野の成長にも期待している。
コロンビアは経済政策においてはとても保守的といえる。ただ、治安改善の効果は非常に大きかった。
--そのうえで一段と発展するのに必要なことは。
コロンビアにはまだまだ改善すべき点がたくさんある。1つはインフラ整備だ。インフラ整備は他国に比べてもかなり遅れている。さらに、今後成長を続けるには海外からの投資を増やさなければならない。そのためには、よりオープンな国となり、海外からの投資や海外企業の進出を促す必要がある。