10年で240倍! 「Windows95」の発売当時とも重なって見える【ビットコイン】の"本当の価値"

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しかし一方で、ビットコインの市場における時価総額は2025年3月20日時点で約1.5兆ドル(約220兆円)になっています。あらゆる資産の時価総額ランキングでは、メタやテスラの株式と抜きつ抜かれつを繰り返しているほどです。

全く価値のないものであったなら、金融商品としてここまで評価されるとはとても思えません。ではその価値とは何なのか?

例えば、エヌビディアのような企業の株式であれば、価値が分かりやすいでしょう。私たちの生活にはパソコンやスマートフォンをはじめ、IT機器が不可欠なものになっているのは、誰の目にも明らかです。

それらの製品に使用されている半導体の巨大メーカーであるエヌビディアが、今後も成長を続けていくだろうことは容易に想像できます。

ビットコインの価値を裏付ける「テクノロジー」

それに対し、ビットコインはどうでしょう。

皆さんのまわりにビットコインを所有している人はいますか? ビットコインを使っている人を見たことがありますか? ビットコインが何かの役に立ったという話を聞いたことがありますか? 

おそらく、「ない」と答える人がほとんどのはずです。これほど実態が見えないにもかかわらず、それに価値があると言われれば「怪しい」と感じるのも不思議ではありません。

ビットコインの価値を裏付けているのは、端的に言えばテクノロジーです。改ざんされない堅牢な電子記録の技術に、本質的な価値があるのです。

経済学者・起業家でイェール大学助教授の成田悠輔氏は2024年12月、Xで次のようにポストし、360万回以上の表示を記録しました。

「誕生からたった15年のビットコインの時価総額が300兆円を超えてる。東京のタワマンも、純金も、アップル株でさえ足元にも及ばない成長率。人類の歴史上もっとも利益率の高い資産でありスタートアップである。という奇跡がそこらの人にも政治家にもあんまり理解されてないことに驚く」

この短いポストからは、ご本人の真意まで汲み取ることはできませんが、私なりに解釈すると、「資産でありスタートアップである」という指摘はとても重要だと思います。

ビットコインはマネーゲームに使うギャンブルのチケットではなく、れっきとした資産だと捉えられるのです。

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