東武アーバンパークライン「新旧車両」に乗り比べ 新型80000系と8000系8111編成は年齢差61歳

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

また、本格的な搭載として民鉄初の採用である同期リラクタンスモータ・車両推進システムおよび、リチウムイオン二次電池と補助電源装置を組み合わせた車上バッテリーシステムを搭載し、現行の8000系と比べて、消費電力を40%以上も削減している。

デビュー後に早速乗りに行ってみた。季節外れの雪が降る中、ニューフェイス80000系が朝ラッシュ時間帯の柏駅に入線してきた。

従来の6両編成よりも1両短い5両編成での到着。駅の構内放送では、「次の大宮行きは、短い5両編成で到着します。乗車位置にご注意ください」と案内が流れる。真新しいアルミボディの80000系が、ホームに滑り込んできたため、利用客たちが「あれ?新型?」と顔を上げた。新鮮な気持ちになったのも束の間、車内は、非常に混雑していた。1両減車したため、その分窮屈になったわけだ。特に先頭部と後部車両に混雑が集中していた。

定位置停止装置が運用されていない

雪という悪天候と乗降時間の増加と停止位置の微調整で遅延しながら、80000系はなんとか大宮駅まで辿り着いた。運転台モニタ表示をのぞいてみたところ、ホーム検知装置の停止位置許容範囲が停止位置プラスマイナス60cmほどとなっており、オーバーした場合はドアが開かないため、停止位置の修正が大変だと思われる。野田線には定位置停止装置(TASC)が現状では運用されていない。運転台にはTASCや自動列車運転装置(ATO)の表示があり、80000系の諸元表によれば車載装置等は準備されているようで将来的には運用されるようだが、TASCが運用されるまでは運転士はかなり大変だと感じた。

終点で利用者が全員降りた後、折り返しの時間でひと通り車内を観察することができた。リビングをイメージしたデザインで、コンセプトは「『ただいま』と言いたくなる車内」だという。床面の木目調のデザインや、暖色系カラーの座席に心安らぐ。乗務員室背面は、大きな窓が設置され、子供たちが前方の車窓を楽しめるように、扉部分のガラスは低い位置までとなり、また、手すりも低い位置でつかみやすい形に設置しており、素敵な演出である。

この記事の画像を見る(7枚)
次ページはこちら
関連記事
トピックボードAD
鉄道最前線の人気記事