精密すぎる「北斗星プラモ」に込められた思い 部品点数はなんと1200点!

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これまで「鉄道モノ」のイメージがあまりないアオシマの製品、1万4800円という価格。どの程度売れるかは、ふたを開けてみるまではわからない。当初は、「半年から1年かけてじっくり売っていこう」と考えていたという「1/45 トレインミュージアムOJ No.1 DD51北斗星」だったが、結果的には発売直後から予想を遥かに上回る大ヒット商品となった。「営業で予想した数字の3倍でした。なかなかない数字ですね」と木内さん。なんと出荷日に在庫がほぼなくなり、店頭に並ぶ頃にはすべての在庫がなくなったという。

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偶然にも、北斗星ラストランの日に発売日が重なった

ちなみに、発売日は「営業的にはお盆前を狙っていた」という。お盆前に買ってもらって、お盆休みの期間に作ってもらうという需要が期待できるからだ。だが、堀田さんらが最後まで完成度に妥協せず、調整を重ねた結果、発売日は8月22日にずれこんだ。

偶然にも北斗星のラストランの日だった。「運命の引き合わせかもしれないですね」と堀田さん。こだわりの模型づくりが引き寄せた奇遇だったのだ。

あまりの精密ぶりは実物の整備工場からも「整備士の教育に役に立つ」とのお墨付きをもらったほどだ。走行するモデルが主体の鉄道模型界、また車や飛行機などのモデルが多数派を占めるプラモデルの世界に新風を吹き込んだシリーズを生んだのは「鉄道」と「メカ」への深い愛情だった。

(撮影 : 梅谷秀司)

小佐野 カゲトシ 鉄道ライター

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おさの かげとし

1978年生まれ。地方紙記者を経て2013年独立。国内の鉄道計画や海外の鉄道事情をテーマに取材・執筆。2015年11月から東洋経済新報社記者。

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