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鴻海EVトップ関潤氏に直撃「日本と世界に売る車/技術・コストの競争力/工場買収/自身の進退/シャープの行方」【9000字一挙公開】

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せき・じゅん 1961年生まれ。防衛大学校卒業。1986年に日産自動車に入社し、2014年に専務執行役員、2019年12月に執行役副最高執行責任者(COO)。2020年1月に日本電産(現ニデック)に移籍し同4月に社長したが、2022年9月に辞任。鴻海には2023年2月にジョイン(撮影:梅谷秀司)

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日本の自動車メーカーに急接近している「エレクトロニクスの巨人」、台湾・鴻海精密工業。4月9日午後、東京都内のホテルで説明会を初開催し、自動車業界を中心とする日本の産業界に鴻海のEV(電気自動車)戦略を明らかにする。
それに先立つ4月8日、鴻海のEV戦略を担うCSO(最高戦略責任者)の関潤氏が、限られたジャーナリスト・メディアのインタビューを受けた。日系自動車大手とどう組む? トランプ関税の逆風の中、鴻海はどう動く? キーパーソンが語り尽くした内容を、最速・長編インタビューで一挙公開する。

三菱、日産、ホンダ……協業どうなる

まず最初に、今回なぜ急に日本でEV戦略発表会を開き、こうやってインタビューを受けることになったのかという「前置き」について説明させてください。

鴻海って日本ではある程度知名度がある企業で、特にスマートフォンのような電子機器に関連する産業ではよく知られています。しかし鴻海の「中身」というのは実のところ、大して知られてない。

そういった中で「鴻海が日産自動車を買収しようとしている」と昨年報道され、急激に注目度が上がっているのですが、中身が知られていないのは相変わらずなのです。

その結果、「不適切」に鴻海について伝えているケースがかなりある。インベーダーや海賊みたいに語られ、不必要に警戒されていると感じています。だから今回は何かを発表するためではなく、われわれを正確に理解してもらうことが目的なんです。

――2月11日に鴻海のヤング・リウ(劉揚偉)CEOが「今後1~2カ月で日本の自動車メーカーと契約できる」と発言しました。ほぼ2カ月経ちましたから、今日はその結果を聞かせてもらえるのだと思っていましたが。

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