【伝統のCBシリーズ復権の可能性】ホンダ「CB1000Fコンセプト」を発表、往年の名車「CB750F/CB900F」をオマージュしたデザインに熱視線

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大きな特徴は、燃料タンクやテールカウルなどにフレアパターン・トライバル調のグラフィックやタイポグラフィなどが描かれていること。かなり派手なグラフィックは、まるで海外で人気の高級カスタムマシンを彷彿とさせる。レトロな雰囲気を持つオリジナルのCB1000Fコンセプトとは一味違う、どこかストリート・アート的テイストが注目を集めていた。

このように、ホンダはCB1000Fコンセプトに関し、あくまで参考出品としながらも、オリジナルに加えてカスタム仕様車も展示するほど今回のショーで力を入れていたのが印象的だ。あくまで私見だが、これだけアピールしているのは、このマシンを市販化する可能性がかなり高い証なのではないだろうか。

CB1000Fコンセプトのライバル

カワサキの人気モデル「Z900RS」
カワサキの人気モデル「Z900RS」(写真:カワサキモータースジャパン)

国内の大型バイク市場では、カワサキ「Z900RS」が2017年の登場以来、400cc超クラスの新車販売台数で7年連続1位を獲得している。1970年代の名車「Z1(900スーパー4)」を彷彿とさせるスタイルと、最新テクノロジーを駆使した動力性能などが魅力のスポーツバイクだ。

主な特徴は、水冷ながら美しいフィンを持つ948cc・水冷並列4気筒エンジン、ティアドロップ型の燃料タンクやテールカウルなどで、ビンテージ感満点のスタイルを演出していること。一方で、トラクション・コントロールやマルチファンクション液晶パネル、LEDヘッドライトなどの最新テクノロジーや高性能パーツも搭載。街乗りから長距離ツーリング、ワインディングやサーキットのスポーツ走行まで、幅広いシーンで高次元の走りを実現する。

ラインナップにはカウルなしのスタンダードのほか、カウル付きのZ900RSカフェ、オーリンズ製リアショックなどを持つハイグレードモデルのZ900RS SEを用意。価格(税込み)は148万5000円~170万5000円だ。

CB1000Fコンセプトのタンク
CB1000Fコンセプトのタンク(筆者撮影)

ホンダのCB1000Fコンセプトは、もし市販化が実現するとすれば、直接のライバルになるのはまさにこのZ900RSとなるだろう。レトロと最新装備を融合させたバイクというコンセプト、とくに往年の名車をイメージさせる装備やスタイルを持つことで、ガチガチのライバル車となること間違いなしだ。個人的な好みでは、CB1000Fコンセプトのメーターは、Z900RSと同じような2連メーターにした方がレトロ感をより演出できそうな気がするが、さて、実際に市販される場合、どんな仕様となるのかが楽しみだ。

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ともあれ、国内の大型バイクジャンルでは、今や絶対王者ともいえるZ900RS。それを凌駕し、伝統あるホンダCBブランドの復権にも期待がかかるのがCB1000Fコンセプトの市販化だ。実際に、いつ、どのような形で登場するのか、今後の動向に注視したい。

 

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平塚 直樹 ライター&エディター

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ひらつか なおき / Naoki Hiratsuka

1965年、福岡県生まれ。福岡大学法学部卒業。自動車系出版社3社を渡り歩き、バイク、自動車、バス釣りなどの専門雑誌やウェブメディアの編集者を経てフリーランスに。生粋の文系ながら、近年は自動運転や自動車部品、ITなど、テクノロジー分野の取材・執筆にも挑戦。ほかにも、キャンピングカーや福祉車両など、4輪・2輪の幅広い分野の記事を手掛ける。知らない事も「聞けば分かる」の精神で、一般人目線の「分かりやすい文章」を信条に日々奮闘中。バイクと猫好き。

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