【伝統のCBシリーズ復権の可能性】ホンダ「CB1000Fコンセプト」を発表、往年の名車「CB750F/CB900F」をオマージュしたデザインに熱視線
他方で、これも前述のとおり、30年以上の歴史を誇るCBシリーズのフラグシップ「CB1300スーパーフォア」は、生産終了が決定。現在販売中の「CB1300スーパーフォア・ファイナルエディション」が最後となる。CB1000ホーネットやCB750ホーネットもネイキッドではあるが、いわゆるCBの伝統的スタイルを継承しているとは言い難い。
その点では、やはりCB1300スーパーフォアのようなスタイルが市場からも求められるだろう。そして、まさに王座不在ともいえるCBシリーズの次期フラッグシップとして期待できるのが、今回発表されたCB1000Fコンセプトなのだ。
CB1000Fコンセプトの概要

そんなCB1000Fコンセプトだが、オーソドックスなロードスポーツらしいスタイルに最先端のテクノロジーをマッチングさせていることが特徴だ。とくに鋼板製の燃料タンクは、ホンダの開発者いわく「スチールらしい面の表情」を持たせたそうで、かつてのCB750Fなどを想起させる形状ながら、硬さと柔らかさをバランスさせた今風のテイストもマッチングさせている。
また、燃料タンクやサイドカバーなどのグラフィックやカラーは、前述のとおり、スペンサー氏が北米レースで乗った1982年式CB900Fをオマージュしており、昔からのファンがこのマシンに大注目している一番のポイントといえる。

搭載するエンジンは、これも先に述べたとおり、ストリートファイターの新型CB1000ホーネットと同系の1000cc・4気筒。レースにも対応するスーパースポーツマシンの2017年型「CBR1000RR」用エンジンをベースとし、新開発のダイキャスト製ピストンを採用するなどで、低・中速域のトルク特性と出力特性を高いレベルでバランスさせていることが特徴だ。
なお、CB1000ホーネットの場合、エンジンのスペックは、スタンダード車が最高出力112kW(152PS)/11000rpm、最大トルク104N・m(10.6kgf・m)/9000rpm。サスペンションなどを強化した上級グレードの「SP」で最高出力116kW(158PS)/11000rpm、最大トルク107N・m(10.9kgf・m)/9000rpm。もしCB1000Fコンセプトが市販される場合、これらと同様のパワーを発揮することが予想できる。
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