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関西電機大手の序列に“異変”、2社の分かれ道。停滞が続いたパナソニック、急成長を遂げたダイキン

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30年前の関西企業時価総額ランキングでは、パナソニックが1位、シャープが3位となるなど、電機業界は花形だった。しかし、直近ではパナソニックが5位に後退。シャープは25位まで順位を落としている。

一方、中規模の空調メーカーにすぎなかったダイキンはこの30年で躍進。直近の時価総額では4位につけた。序列を覆すほどの変化が起きた原因はどこにあるのか。

巨大メーカーの苦難

パナソニックの評価が高まらない直接の原因は業績の低迷だ。1994年度のパナソニックの売上高は6.9兆円。営業利益は2602億円だった。

約30年後、23年度の売上高は8.5兆円、営業利益は3609億円だった。しかし、このうち868億円は車載電池事業に関連する米政府からの補助金。そのため実力値は2700億円前後だ。

会計基準の変更や事業内容の変化、為替水準の違いなどさまざまな外部要因があるものの、全体的な傾向として営業利益の水準は30年間停滞している。

現社長の楠見雄規氏は「危機感が伝わっていない」と繰り返し発言してきた。その根本的な原因としてやり玉に挙げられているのが重層的な組織形態だ。

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