東京電力・偽りの延命、なし崩しの救済《4》--張子の虎の総合計画

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総合計画がまとまった後には、あらためて、新たなエネルギー・電力産業のあり方を追究することも必要だ。経済同友会の「電力供給と発送配電のあり方研究会」副座長で、経営共創基盤CEOの冨山和彦氏は、今後の電力産業は成長産業だと位置づける。

「総体として電力使用量は減るものの、スマートグリッドなど、新たに大化けが見込める分野もある。電力業界再編議論の錯綜が、こうした新たな成長部門の足を引っ張るような結果になるともったいない。将来のイノベーションを加速させる方向に、今回の電力制度改正を導くべきだ」(冨山氏)

さまざまな組織と人間の利害と思惑を乗り越えて、前向きな政策を描けるのか。総合計画の策定まで、残り2カ月を切った。

(週刊東洋経済2012年2月18日号より)

記事は週刊東洋経済執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります。撮影:尾形文繁
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