「薄給・超絶ブラック16時間勤務→9時17時のホワイト勤務」へ…。平成「ブラックジャック」令和「まどか26歳」に見る、研修医たちの"変化"

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

英二郎はこの出来事を経て、医療現場の権力に揉まれながら、「医者って一体なんなんだ」の言葉を胸に病院内外を駆けずり回る。ちなみに夜間救急アルバイトでのエピソードは、ドラマ版と原作コミックで演出が異なっている。両者を見比べてその違いもぜひ楽しんでいただきたい。

英二郎から23年後、令和のホワイト勤務は正義か?

さて、「ブラックジャックによろしく」で研修医の超ブラック勤務の実態が描かれてから22年。今年放送された「まどか26歳、研修医やってます!」で、研修医の生活はどのように描かれたのか。

冒頭で紹介した通り、「まどか26歳、研修医やってます!」の研修医たちは9時に仕事をはじめ17時には退勤する。「1日の平均労働時間 16時間」と語っていた英二郎の時代からは雲泥の差だ。

まどか26歳
イマドキ研修医の成長と奮闘を描いた「まどか26歳、研修医やってます!」。ビジネスパーソンにも通じる、令和の働き方の功罪が大きなテーマとなった/出所:TBS公式 YouTuboo
まどか26歳
「俺たちの時代はそれが当たり前だった」という言葉では納得できないが、成長したくてもその環境が与えられないのも、研修医たちのジレンマだ/出所:TBS公式 YouTuboo

しかしこれは決して、現代の研修医たちが仕事を放棄しているわけでも、怠けているわけでもない。

眠る間もない生活をしていた英二郎の時代。そこから数年で、医療現場に改革の波が押し寄せる。2004年には新臨床研修制度が導入され、「ブラックジャックによろしく」のような研修医の診療アルバイトは原則禁止となった。そして2024年には働き方改革が本格的に施行される。それらの改革によって、医療現場の働き方はより柔軟なものへと変化した。

次ページはこちら
関連記事
トピックボードAD
ビジネスの人気記事