「支持率低迷」立憲民主・野田代表の問われる手腕 「戦闘モード」への転換を宣言したが…
さらに野田氏は決意表明の中で、「私は一度、武装解除すると言ったが、(これからは)戦闘モードに入る」「国会を動かすのは政党支持率ではなく議席の数。そこは覚悟を持って戦う」として、自民の巨額裏金問題をめぐる旧安倍派会計担当者の参考人招致や高額療養費制度の自己負担引き上げなどで与党に攻勢をかける決意を繰り返した。これは、「予算審議で日程闘争は行わない」などとしてきた野田氏の明確な方針転換宣言だったが、永田町関係者の間では「参院選に向けて存在感を示す必要性に迫られ、やむなく方針転換しただけ」(政治ジャーナリスト)との厳しい見方が少なくない。
そもそも今回の党大会は、「ロシアのウクライナ侵攻3年」という世界的関心事とも重なったため、主要メディアの関心度も低く、生中継は一部ネットメディアだけで、千人単位にとどまった視聴者からも「すべてが後手後手」などの厳しい書き込みが目立った。
そうした中、党大会の日程は淡々と進み、恒例の参加者全員が立ち上がっての「団結ガンバロー」で閉幕したのは午後3時14分。野田氏と並ぶ「同党の顔」の小川淳也幹事長がコロナ感染で欠席するハプニングもあり、野田氏が企業・団体献金に関する自民党の対応に「顔を洗って出直してきやがれ、こんちくしょう」とあえて罵倒してみせたが「これもあえなく空振りに終わった格好」(同)だ。
維新・国民に主導権奪われた「予算修正協議」
昨秋の衆院選での躍進で「圧倒的野党第1党」となった同党は、いわゆる「宙づり国会」での主導権確保に腐心し、昨年暮れの臨時国会では石破政権の提出した2024年度補正予算案を修正に追い込むなど、「一定の戦果」を挙げた。
ただ、年明け以降は、いわゆる「ゆ党(=『や党』と『よ党』の間という語呂合わせ=)」として自公政権との緊密な協議を展開する維新、国民民主両党に予算修正協議の主導権を奪われ、「森山裕自民党幹事長を筆頭とする自公両党幹部も、“立憲外し”の対応に転じた」(自民国対)ことで、「要求実現への道筋が見えなくなった」(立憲幹部)のが厳しい実情だ。
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