ホンダの4WD「イメージ薄い」脱却めざす新技術 スバルや日産と違う「次世代4WD」試作に乗る

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e-4ORCEを搭載する「エクストレイル」の現行モデル(筆者撮影)
e-4ORCEを搭載する「エクストレイル」の現行モデル(筆者撮影)

筆者はこれまで、e-4ORCEを搭載する日産各モデルを雪上や氷上で比較試乗してきたが、モデルの商品特性に応じてe-4ORCEのチューニングも異なっており、中でも制御が優れていると感じたのは、EVの「アリア」だ。

一例をあげると、氷上で停止状態からアクセルを全開にすると、まるでドライ路面で発進するかのようにスムーズに走り出す。それが「エクストレイル」や「セレナ」の場合、クルマの機械的な動きに対して制御系の存在が少し強めに出る印象がある。

一方で、ホンダの次世代e:HEVは、制御が出しゃばらず、クルマ全体の動きとドライバーの意思はあまり離れていない。これが、ホンダのいう「五感に響く」の一例なのだと思った。

次世代“中型”e:HEVはさらに異なる

今回、試乗した「次世代小型 e:HEV コンセプト」では、アーキテクチャー(車体)は従来モデルを基本に一部改良し、またトラクションコントロールは緻密な制御を可能とする、次世代技術M-TCS(モーター・トラクションコントロールシステム)を採用。ハンドリング制御は従来技術をアレンジした。 

また、12月にホンダが栃木で公開した、新しい車体コンセプトやパワートレインシステムで作られる「次世代 中型 e:HEV」では、車体、パワートレイン、そして各種制御を刷新するとしており、今回の次世代 小型 e:HEV コンセプトに比べて、さらに優れた乗り味とハンドリングを実現すると予想される。

先の「小型」とは異なるレイアウトの「次世代 中型 e:HEV」システム(写真:本田技研工業)
先の「小型」とは異なるレイアウトの「次世代 中型 e:HEV」システム(写真:本田技研工業)

なお、次世代 小型 e:HEVについても今後、車体構造やハンドリング制御のアップデートが行われる予定で、今回はあくまでも、次世代4駆に向けたプロローグといったところだ。

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