ウーバー配達員に「清潔感ない」と思う人への本音 肉体労働者に「汚い・臭い」非難は適切なのか

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雨上がり後に走れば泥水が付くし、マナーの悪い飼い主のせいで犬の糞を自転車で踏んだこともある(自転車には泥除けが付いてるが、それでも不安過ぎる)。

僕は今、下はユニクロのスウェットを着て配達している。黒色なので汚れが目立ちにくく、万が一のときも洗いやすいからだ。

4000円のウバッグは消耗品

長く使い続けると「汚れ」が目立つようになるのは、配達員が背負っている四角いバッグ(ウバッグと呼ばれている)でも同じことが言える。反射材がくすんできたり、縫い目がほつれてきたり……汗の臭いなども染み込んでくるので、定期的な買い替えが必要になる。

ウバッグ
古いバッグと新品のバッグでは、内部の輝きが違う。ただしマジックテープの粘着力が高過ぎるなど、逆に使いにくい部分もある(著者撮影)

けれどウバッグのお値段は税込み4000円もする(ウーバー公式サイトの価格参照)。

配達員の報酬は1件あたり300~500円程度なので、ウバッグを購入するためには最低でも10件以上、汗水たらして働かなくてはならない。努力の対価として得られるものが、お世辞にもカッコイイとは言えない四角いバッグだなんて、ちょっとした罰ゲームだ。

スポットワークで働く僕たちは、会社員の方々と比べてどうしても年収が低くなるケースが多い。300円前後の報酬を「塵も積もれば山となる」の精神で積み上げていく配達員にとって、4000円の出費はかなり痛い。多くの配達員がウバッグを限界まで使おうとするのは、ごく普通の心理ではないだろうか。

ここに関しては「定期的に買い替えたほうが得だ」と思わせるような、仕組み作りを会社側がすると面白いかもしれない。

ウバッグ
左は今使用しているウバッグ。右は過去に使用していたウバッグ。長時間使っていると、やはりよれてきてしまう(著者撮影)
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