マックス・ウェーバー『プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神』中山 元 訳/日経BPクラシックス
固い檻は人類の宿命か
ウェーバーは合理化された世界を「鋼鉄のように固い檻」として描いた。しかし、その固い檻は人類の宿命だろうか。
21世紀に入って、この点に新たな光を当てたのが、人類進化論の立場から現代人の心性を分析したジョセフ・ヘンリックだ。
ヘンリックには『WEIRD(ウィアード)「現代人」の奇妙な心理』などの著書があり、そこでは、経済学や政治学が前提とする「合理的で自律的な個人」は決して普遍的な存在ではないことが示される。抽象的な規制に従い、市場を信頼し、将来の利益を計算して行為する経済主体は、人類史の大部分において例外的だ。そうした行動原理は、西洋の特定の文化的、制度的条件の下で、長い時間をかけ形成されたにすぎない。
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