これらの声に、皆さんはどのように感じただろうか。「正論」と感じた人がいれば、「言い過ぎ」だと感じた人もいるかもしれない。
色んな意見があることを理解したうえで、僕個人の感想を述べると、「そう言いたくなる気持ちもわかる。けど、致し方ない部分もあるかも……」という、複雑なものだ。
配達員ひとりひとりが意識すれば改善できる点と、仕事の特性上どうしても仕方がない点が「混在」したまま、配達員への悪い評価が形成されてる気がしてならないのだ。
清潔感重視で「クールビズ」配達を考えたことも
例えば僕がウーバーを始めたばかりの頃、清潔感抜群のクールビズの姿(半袖ワイシャツ・スラックス)で配送しようと考えたことがある。そうすれば、他の配達員との差別化につながると考えたのだ。
動きにくいファッションであることは承知していたが、そこは気合いで乗り切るつもりだったけれど、機能性以外の問題で、僕は自分のアイデアが無謀であることを悟った。
その日、僕はグローバルワークで購入した、新品のパーカーを着て働いていた。四角いバッグを背負い、おろし、背負う動作を何度も繰り返す。帰宅後に手を洗うため洗面台の鏡と向き合ったとき、僕は左肩の部分にたくさんの毛玉が付いてることに気が付いた。どうやらバッグと衣類の部分がこすれてしまい、服が傷んでしまったようだ。

パーカーでダメなら、クールビズでこなせるはずがない。この苦い経験以降、僕は「捨ててもいい服」以外はウーバーで着用しなくなった。配達員の身なりがダラシなく感じるのは、もしかしたらこういった事情も影響しているのかもしれない。
ちなみに試行錯誤を重ね、今の僕が導き出したアウターの最適解は、ポリエステル100%で作られたYONEXのウィンドブレーカー。趣味のバドミントンをやるときに着用しているのだが、布地の300倍くらい耐久力があり、重宝している。
上着だけでなく下に履くパンツ類も「使い捨て」を意識している。自転車に長く乗っていると、チェーンやギアの潤滑油が埃などと混じり、黒色の油汚れとなってパンツに飛び散ってくる(この汚れは洗濯機ではなかなか落ちない)。
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