ソニーCEOに平井一夫氏、傍流出身に再建の重荷

同氏が進めてきたのが、ソフト重視の戦略だ。「音楽や映画は、アップルも韓国サムスン電子も持たない」と、常々アピールしてきた。

品川の本社で働くのは1カ月に1週間で、多くをニューヨークで過ごす。昨年は英音楽大手EMIの音楽出版部門を買収し、同部門で世界一となった。「ストリンガーじゃないとできない買収」(音楽業界関係者)と評価する声もある。小林氏も「映画や音楽の人脈は本当にすごい。しっかり平井に引き継いでほしい」と手放しで褒める。

が、「ヒット商品で株価は上がっても、ヒット曲や映画で株価は上がらない」(アナリスト)。ストリンガー氏は「コンテンツがなければハードはただの箱」と公言してきたが、目指すハードとソフトの融合を実現できなかった。

その間、屋台骨のエレクトロニクスは、国際競争力を失った。同氏はもともと、米放送局CBSのジャーナリスト。「ハードがわからないストリンガーに改革は無理」(OB)と、退陣圧力が強まっていた。

後任は傍流の音楽出身者

ソニーの新たな“顔”となる平井氏は、音楽業界出身だ。大学卒業後にCBS・ソニーへ入社し、ソニー・コンピュータエンタテインメント(SCE)へ転籍。当時社長だった久夛良木健氏の「アメリカで成功しないと一人前じゃない」という思いを形にし、北米で「プレイステーション」の販売網を構築した。

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