妻子を残して単身東京に「仕事留学」10年目の部屋 そろそろ大阪に戻る道も視野に入れつつ惑う40代

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「家族に負担をかけてまで東京に来ているので、仕事の成果を上げることが生活の第一の目的です。マーケティング、ビジネスデベロップメントといわれるこの職種に24時間フルコミットする。仕事だけでなく、オフタイムも仕事つながりの人と会食に行ったりゴルフに行ったりと、コミュニケーションを重ねながら人脈をつくっています。

社交以外のときは規則正しく、朝5時半に起きて6時頃から仕事、普段はだいたい18時過ぎまでには終業。最近は、ほぼ在宅ワークなので、自炊もしています。僕は部屋にベッドを置きたくないんですよ。生活感が出るのが嫌で、起床したら布団をしまってオンとオフを切り替えます」

キッチン
食事は自炊して体を労る。最近はタジン鍋を使った料理にハマっている(撮影:梅谷秀司)

大野さんの現在の肩書はマーケティングセクションの課長。部屋には社内で表彰されたトロフィーが飾ってあるなど、仕事熱心な様子がうかがえた。

「現在の会社は東京で2社目です。東京でもいろいろなことがあり、苦境に立たされたこともありましたが、人脈に助けてもらいました。僕は人生のなかで何度も、誰かの手によって引き上げられてきたので、人のつながりの価値を信じているところがあります」

外では元営業マンらしく社交的に人脈を広げる。一方で部屋に居るときは規則正しく自分を律しながら、ストイックに業務に打ち込む。そんな大野さんの過ごし方は整然と整えられたインテリアにも表れている。

「こけし」に傾倒するアナログな情熱

大野さんのこけしコレクション
大野さんのこけしコレクション。右手前の目のまわりの赤い1体が「たこ坊主」(撮影:梅谷秀司)

大野さんのインテリアのなかで、ひとつ異彩を放っているものがある。それは大切に飾られた「こけし」たちだ。

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