フジ「相次ぐCM出稿停止」よりキツい最悪の展開 不信感が募れば、視聴者もスポンサーも去るだけだ
「CMの出稿停止」よりもフジテレビが恐れる事態
否定的な意見の多い今回のフジテレビ会見だが、筆者は「これなら、やらないほうがマシだった」と考えている。ネットメディア編集者として、これまであらゆる「炎上」への反応を見てきた人間からすると、まさに火に油を注ぐしかない対応と言えるのだ。
視聴者だけではない。スポンサー企業も、今回の会見には大いに落胆したことだろう。
現状ではあくまでも「CMの出稿停止」の段階だが、もし第三者(的な)委員会による調査発表にも不信感が残れば、「フジからのCM撤退」という可能性も生じてくる。それこそ、フジテレビが真に恐れる事態のはずだが、今のところ、「自ら招こうとしている」かのような印象を受ける。
話を会見に戻すと、そもそも不特定多数のメディアを受け入れる体制ができていないのであれば、会見を開くべきではなかった。とはいえ迅速な経緯説明は必要であり、プレスリリースなどの文面ベースで伝えた上で、後日開かれた場での質疑応答を約束する流れが望ましかっただろう。
その際には当然ながら、対象メディアの大幅拡大と、質疑応答の時間無制限がセットになる。
コミュニケーションのプロセスが可視化されるSNS社会では、少しでも「隠そうとしている」と感じさせると、途端に違和感と疑念を招く。
たとえその気がなくても、「質問をコントロールしたい意図」を邪推されてしまうと、批判の対象になり得るのだ。加えて、「情報公開したというアリバイとしての会見」にも感じさせてしまう。
いずれにせよ、どこか後ろ暗いことがあるのではと、推測する余地を生んでしまうのだ。
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