子どもに「デパコスほしい」と言われた親の"正答" 「小学生には早い」と怒る人に知ってほしいこと

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筆者にも3歳の娘がいるが、実際、ディズニープリンセスの工作ドリルの中に、口紅やパウダーファンデーションなどのメイク道具を模した工作紙のページがあり驚いた記憶がある。

「キッズコスメ」の商品自体も、おもちゃの一環として玩具メーカーが展開しているものだけでなく、本格的なコスメが増えてきている。サンリオキャラクターなどのライセンス商品を多く展開する「プチレシピ」シリーズは、70年もの歴史を持つ粧美堂という化粧品メーカーが手がけるブランドだ。

2024年12月には人気雑貨店「3COINS(スリーコインズ)」でも、キッズコスメセットを新たに発売。どれも水や石鹸で落ちるなど、安全性への配慮がされている。

3COINS
「3COINS」で販売されたキッズコスメセット。2025年1月6日時点で「在庫なし」の人気ぶり(画像:3COINS公式サイトより)

デパコスを手放しでお勧めできない理由

イガリシノブさん
自身のお子さんを見ていて、キッズメイクの盛り上がりを社会現象として感じ、本の執筆につながったというイガリさん(写真/大倉英揮撮影)

一方で、前述した「デパコス」のような大人向けのコスメを子どもに使う場合には注意が必要だ。

大人の肌であれば浸透しない成分も、13歳未満の成長途中の肌には浸透してしまい、肌荒れやアレルギーを起こすなど刺激が強すぎるものもあるという。

「メイクの仕事をしている私ですら、子どもたちがメイクをしている様子を見て、このティントリップ(落ちない口紅)やつけまつげって肌荒れしない? 子どもにとって大丈夫なんだっけ? と思うことがあります。メイクに詳しくない普通の保護者の方であればなおさら不安や疑問に思うこともありますよね。

私自身、10代後半のときに化粧品にかぶれて肌荒れしてしまって、20代もメイクができない日々を過ごしていました。子どもたちにそんな思いはしてほしくありません」

何よりメイクはあくまで「楽しむ」ためのもの。不安や争いの材料にはしてほしくないとイガリさんは語る。それは、肌へのダメージだけでなく、金額的な負担も同じことだ。

次ページ度が過ぎると保護者も一緒に楽しめなくなってしまう
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