映画【推しの子】を"売れっ子MV監督"が撮る狙い ドラマ・映画版プロデューサーに聞く(前編)

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――ということは映画は、配信ドラマを観ていない人でも楽しめるということでしょうか?

もちろん映画は配信ドラマの続きという位置づけではあるのですが、できる限り映画1本でも成立するような形を目指しました。

『【推しの子】』の原作の1巻とラストを意識して作ったものが映画です。2巻以降からは、また全然違う、芸能界の裏側を描くパートが始まるので、そこを中心に描くのが配信ドラマと思っていただけるとわかりやすいかもしれません。ですから両方観てもらうと、より楽しんでいただけるはずです。

映画 【推しの子】
茅島みずき演じる黒川あかねは、真面目で努力家だが、ひょんなことからSNSでの誹謗(ひぼう)中傷に悩まされることになる。©赤坂アカ×横槍メンゴ/集英社・東映 ©赤坂アカ×横槍メンゴ/集英社・2024 映画【推しの子】製作委員会

――Amazonと組むことのメリットはどう感じていますか?

やはり会員数の多さという点、プラスして、世界配信ができるということも大きいなと感じています。

今の座組ですと、日本の劇場は東映が配給するわけですが、Amazonさんには、世界各国(200以上の国と地域)のネットワークがあります。先に世界中でドラマ配信が始まることになるため、それに合わせて、映画版も各国で映画公開する予定です。

世界中からも多くの反響

――ちなみに今、上映が確定している地域は?

今、確定しているのは約50カ国ですね。アジア圏を中心にヨーロッパ、オーストラリア、それから中南米地域からも上映をしたいという声をいただいています。日本で公開されたあとのリアクションを見て決めたいという会社さんもあるため、引き続き交渉をしていけたらと思っています。

――そうした世界各国のバイヤーの反響はいかがですか?

まずは原作が世界中で愛されていることを、改めて感じました。アニメも同様に世界中でたくさん観られているので、期待値の大きさを感じています。原作の圧倒的なパワーに加え、アニメの強大な影響力、その世界規模の広がり方には、驚きとともに感謝しています。

――そういう意味で手応えも感じているのでは?

東映としても中長期ビジョンで、世界でどう展開していくかという点があります。最近もアニメの成功例は多いですが、日本の実写となるとなかなか難しいところがあります。ですから、こうした世界で知名度のある作品で、新しい道を開くことができたらなと思っています。手応えという意味では、まだまだこれからですね。

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