勢い増すロムニー氏、だが「投資会社」時代が攻撃対象に【米大統領選・専門家の見方】

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ここまでの選挙戦では、地道な選挙活動の重要性が証明

世論調査などでは、ギングリッチ候補のように、テレビ討論会などでの露出をテコに躍進してきた候補も存在する。選挙の性格の変化を指摘する向きもある。

しかし実際には、サントラム候補(アイオワ州)、ハンツマン候補(ニューハンプシャー州)と、それぞれの選挙地で地道な選挙活動を行ってきた候補がそれなりの成績を収める結果に。ポール候補の健闘も、若年層を中心とした熱狂的な支持者の地道な活動が背景にある。

こうした中で、各地で着実に組織作りを進めてきたロムニー候補が力を発揮しているのがここまでの展開。また、2000年代の選挙の特徴である、潜在的な投票者の緻密な分析でも、ロムニー陣営が強みを発揮している模様。

こうした観点では、再選を狙うオバマ大統領も、全米各地での組織作りを着実に進めている点には注意が必要。実際にニューハンプシャー州では、共和党のどの候補者よりも、オバマ陣営の選挙事務所の陣容が大きいのが現実だ。

(中村 稔 =東洋経済オンライン)

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