7~9月期の販売増加を牽引したのは、小鵬汽車が8月下旬に発売した新型セダン「MONA M03」だ。さらに、11月上旬には新型主力セダン「P7+(プラス)」を発売。何氏によれば、P7+の受注台数は発売当日に3万台を超え、その後も増え続けているという。
小鵬汽車はこれまで、クルマの駆動力に電池だけを使うバッテリーEV(BEV)に特化した製品戦略をとってきた。しかし2年ほど前から、中国市場では発電用と駆動用を兼ねるエンジンを搭載したプラグインハイブリッド車(PHV)や、発電専用エンジンを搭載したレンジエクステンダー型EVの販売が急拡大を続けている。
業界団体のデータによれば、中国市場で2024年1月から9月までに販売されたPHVとレンジエクステンダー型EVの合計台数は前年同期比78.5%増加。それに対し、同じ期間のBEVの増加率は17.6%にとどまった。
2025年の損益均衡目指す
そんな中、小鵬汽車は(市場の趨勢に合わせて)初のレンジエクステンダー型EVの開発に着手し、2025年の発売を計画している。
「レンジエクステンダー型EVは次世代のBEVとともに、わが社の将来の成長を支える両輪になるだろう」。何氏はそう意気込む。
足元の販売回復を受けて、市場関係者の関心は小鵬汽車の損益がいつ黒字化するかに向き始めた。それに関して何氏は、「P7+以降の新型車にはシリーズ化された新たなプラットフォーム技術を採用し、スケールメリットによるコストダウンが期待できる」と決算説明会でコメントした。
また、小鵬汽車の共同総裁(社長に相当)を務める顧宏地氏は、「すでに赤字は縮小しつつあり、2025年中に損益均衡を実現するのがわが社の目標だ」と述べた。
(財新記者:翟少輝)
※原文の配信は11月20日
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