アイデアの歴史から紐解く「ミニマム財布」最前線 革財布を変えた名品5選が問う財布の存在意義
あまりにシンプルな構造のため、ほかのブランドからもファブリックなど別素材で同じ構造をとるアイテムが出ていますが、元祖はエムピウであり、何よりこのスタイルにはゴート革がぴったりだと思っています。価格も手ごろでカラーバリエーションも豊富。ミニマム財布の入門編としても最適です。
現代における「財布の存在」を考えてみる
hmny casualの『ミニミニ財布』は、ある意味「財布」という存在の最終形かもしれません。L字ファスナーの内部には3つに仕切られたポケット、その両側にも空間があるため、合計5つのスペースがあります。それぞれ、コインやカード、折り畳んだ紙幣、領収書などを好きに入れられる構造です。言ってみれば、かさ張らないものを分類整理できる小さなポーチのようなもの。

6500円(税別)。サイズ:約W110×H20×D77mm、約40g。革は撥水加工牛革。色はオレンジ、ライトグレー、イエロー、グリーン、ブラック、ネイビー、ブラウン、グレーの8色。容量は一般的な二つ折り財布と同程度。紙幣は三つ折りにして入れる必要がある(写真:筆者撮影)
現代における財布の機能を考えると、現金を出し入れするというよりも、例えばクレジットカードの控えの保管とか、買い物メモを持ち歩くとか、診察券や身分証明書など生活で使うカード類の収納、そしていざという時のコインや紙幣を携帯するために必要な存在なのではないでしょうか。

それなら、これらが整理できればOKだろうという思いきりのよさから作られたこの財布は、とても使い勝手がよいと思うのです。
もはや抽象的な意味での財布ですが、こうした財布がポケットに入っているのは心強いはずです。実際、カードや領収書、控えやメモなど小さな紙片の収納場所には財布が一番便利なのです。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら