アイデアの歴史から紐解く「ミニマム財布」最前線 革財布を変えた名品5選が問う財布の存在意義

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さて、下の写真をご覧ください。SAFUJIの『ミニ財布』は一見キーケースに見えますが、カード3枚・紙幣10枚・コイン15枚が入るフル機能の財布です。そもそもSAFUJIは、早い時期から『ミニ長財布』などを製作してきた「小さい」を得意とするブランド。最近巷でポケットに入る長財布も増えましたが、その先駆けのような存在です。

safuji『ミニ財布』
SAFUJI『ミニ財布』
11000円(税別)。サイズ:約W50×H97×D23mm。革は牛革(ブッテーロ)を使用。色はキャメル、ネイビー、ブラック。カード3枚、紙幣10枚、コイン15枚収納可能。紙幣は二つ折りする必要がある(写真:SAFUJI提供)

そんなSAFUJIが、徹底的にコンパクトに振り切って作ったのが、この『ミニ財布』。画期的なのは、カードを財布本体の外側に入れるようにしたことでしょう。

safuji『ミニ財布』
『ミニ財布』の内部。コイン収納部の下に二つ折りの紙幣を潜り込ませる構造がポイント(写真:SAFUJI提供)

この構造によって財布本体が極限まで小さくなりました。また、財布を開かずともカードを出し入れできるのもとても便利です。さらに、この小ささながら、紙幣は四つ折りでなく二つ折りで収納できます。その秘密は、中のコインケース部が宙吊りになっていること。コインケースの下に紙幣をくぐらせることで、細かく折らずに収納できるのです。

safuji『ミニ財布』
カードは、このように外側に入れる(写真:SAFUJI提供)

かなり思い切った構造なので、慣れるまで時間はかかりますが、最小限の現金とカードを持ち歩くには魅力的な小ささです。キーリングが付いているのでキーホルダー的に使うのもよいでしょう。「エマージェンシーウォレット」として使う方もいますし、私は散歩用に愛用しています。入れるカード3枚を厳選するのも、案外楽しいものです。

折れ曲がるコインケース部で驚きの薄さを実現

rethinkは、独自のアイデアと丁寧なコバの磨きで独特な世界観を作っている革小物のブランドです。『薄い財布』と同時期に発売された『Lim Wallet』は今でも初期ミニマム財布の金字塔ですが、そんなrethinkの最新型ミニマム財布が『Infold Wallet』。いわゆる三つ折り財布ですが、最大の特徴は二つに折り曲がるコインケース部です。

rethink「Infold Wallet Pueblo
rethink『Infold Wallet Pueblo』
18700円。サイズは約W89×H63mm、厚みは中に紙幣や硬貨を入れた状態で約20mm。革はイタリアンレザーのプエブロを使用。他に、革にパルマを使ったバージョン(22000円)もある。色はTaupe、Teal、Castagno、Navyの4色。カード3枚、紙幣10枚、コイン12枚収納可能(写真:筆者撮影)
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