イスラエルとレバノン「60日停戦」に至った事情 弱体化したヒズボラとイスラエルが迎える試練

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ネタニヤフ首相は停戦当日の演説の中で、「1年が経過し、ヒズボラはすでに以前のヒズボラではない」と述べ、ナスララ最高指導者をはじめ多くの幹部が排除されたうえに、戦闘力は数十年前にまで弱体化したという。

IDFへの武器供給が遅延していることも明かしているが、この停戦によって自国の戦力を回復させたい狙いがある。これはヒズボラも同じで、停戦期間中に立て直しを図るはずである。

60日と限定された期間だが、決して静かに過ぎることはないだろう。ネタニヤフ首相は「停戦協定を破って先方が攻撃を仕掛けるなら、われわれは反撃する」と明言している。ガザでもハマスの残党が蠢いている。

陰で糸を引くイランが今後どう動くのか。そしてイスラエルは、ガザに拉致されたままの人質101人をどう取り戻すのか、イスラエルの試練はまだまだ続いている。

谷内 意咲 ミルトス代表

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たにうち・いさく

1972年大阪生まれ。1998年ヘブライ大学ヘブライ言語学科、ユダヤ学学科卒。1999年ユダヤ・イスラエル・中東関連の出版社ミルトスに入社、2016年同社代表取締役に就任。ヘブライ語聖書対訳シリーズ編集委員、雑誌「みるとす」編集代表。

著書に『今日からわかる聖書ヘブライ語』『今日から読めるヘブライ語』、訳書に『賢者たちの【聖書】伝説 上・下』『ユダヤジョーク 人生の塩味』(いずれもミルトス編集部編訳)など。

NHKのBS番組「ダークサイドミステリー」の「神秘の古代ミステリー 徹底検証!日本・ユダヤ同祖論」(2023年7月13日放送)に、ヘブライ語の専門家として出演。

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