セブンのMBO助言役にSMBC日興証券、大和証券 総額9兆円規模MBOの具体策を検討へ

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関係者によると、そのほかに出資金の確保を目指して創業家や伊藤忠のFAを務めるSMBC日興や大和証が、一部投資ファンドに優先株などの資本性資金の拠出を打診している。巨額すぎる融資は銀行のリスクにもなり得るため、出資を募って資本を厚くすることが重要となるためだ。

セブン&アイと同特別委、伊藤忠、大和証、三菱モルガン、SMBC日興、野村の広報担当者はコメントを控えた。セブン&アイ創業家である伊藤家の資産管理会社、伊藤興業に接触を試みたが連絡を取れなかった。

魅力的な成長戦略を提示できるか

セブン&アイには現在、法的拘束力のない2つの買収提案が提示されたことになる。創業家からとクシュタールからだ。今後の焦点は、どちらがセブン&アイの魅力的な成長戦略を提示できるかに移る。

クシュタールのアレックス・ミラー社長最高経営責任者(CEO)は10月のインタビューで、「当社が掲げるビジョンは、モビリティと利便性の提供という分野で世界のトップランナーになることだ」と述べた。2社の統合がその実現に向けた大きな一歩となるとしているが、具体的な道筋や手法は未知数だ。

一方、創業家の成長戦略もまだ明らかになっていない。

2つの買収提案はセブン&アイの特別委員会が内容を精査している。13日に創業家によるMBO案に関する報道を受けてセブン&アイが開示した発表文で、特別委のスティーブン・デイカス委員長は「価値最大化に向けて各関係者との対話を継続する」とコメントした。

著者:鈴木英樹、布施太郎

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