共和党指名争いはロムニー氏有利だが、民主党オバマ大統領にも追い風【米大統領選・専門家の見方】
本選挙に向けて注目される「ブルーカラー白人層」の行方
ロムニー候補の伸び悩みの背景として、ブルーカラー(低学歴・低所得)白人層への浸透不足が指摘されている。実際にアイオワ党員集会でも、ロムニー候補への支持は高所得層に偏っている。近年の米国では、保守的な価値観を拠りどころに、ブルーカラー白人層が民主党支持から共和党支持に移行。こうした変化にロムニー候補は調和していない模様。
対照的にサントラム候補は、製造業の復興を訴えるなど、ブルーカラー白人層を意識した戦いぶり。
一方の民主党のオバマ大統領も、2008年の予備選挙以来、ブルーカラー白人層への浸透不足が指摘されている。これから本選挙に向けて、ブルーカラー白人層の獲得を意識した通商・産業政策、所得再配分政策などが焦点となりそうだ。
(中村 稔 =東洋経済オンライン)
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