共和党指名争いはロムニー氏有利だが、民主党オバマ大統領にも追い風【米大統領選・専門家の見方】

拡大
縮小


本選挙に向けて注目される「ブルーカラー白人層」の行方

ロムニー候補の伸び悩みの背景として、ブルーカラー(低学歴・低所得)白人層への浸透不足が指摘されている。実際にアイオワ党員集会でも、ロムニー候補への支持は高所得層に偏っている。近年の米国では、保守的な価値観を拠りどころに、ブルーカラー白人層が民主党支持から共和党支持に移行。こうした変化にロムニー候補は調和していない模様。

対照的にサントラム候補は、製造業の復興を訴えるなど、ブルーカラー白人層を意識した戦いぶり。

一方の民主党のオバマ大統領も、2008年の予備選挙以来、ブルーカラー白人層への浸透不足が指摘されている。これから本選挙に向けて、ブルーカラー白人層の獲得を意識した通商・産業政策、所得再配分政策などが焦点となりそうだ。

(中村 稔 =東洋経済オンライン)

関連記事
トピックボードAD
政治・経済の人気記事
トレンドライブラリーAD
連載一覧
連載一覧はこちら
人気の動画
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
会員記事アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
トレンドウォッチAD
東洋経済education×ICT